知らないと騙される 悪質な業者の実態
みなさん、こんにちは。
ワンストップ相続の石川です。
前回の記事では、遺品整理を依頼する際に、費用を安くするコツを説明しました。
そのコツというのは、以下の2つです。
1:遺品整理を依頼する場合は、遺品買取と遺品処分の業者を分ける
2:遺品買取業者に先に来てもらい、買取が終わってから処分業者に来てもらう
今回は遺品整理の分野において遺品の最終的な破棄まで行う処分業者のお話しです。
その中でも、悪質な処分業者がいるので、その実態と対策について説明していきます。
まずは、遺品買取の流れを知る
悪質な処分業者の話をする前に、先に遺品買取の流れを知っている必要がありますので、まずはその説明をします。
私の経験では、遺品買取は一般的に以下のような流れになることが多いです。
1:不動産会社から、遺品買取の依頼が入る
2:1度目の訪問では、買取れる遺品を見積る 3:後日、見積り内容を基に査定結果を依頼者に連絡する
4:合意がもらえれば、遺品引き上げの日程を調整する
5:2度目の訪問で、遺品の引き上げと買取金額の支払いを行う
意外と知られていないことですが、遺品買取では基本的に2回現場に伺うことが多いです。1回目は見積もり、2回目に買取を行うというケースです。
よくテレビなどでは、その場で査定して買取っているという印象を受けますが、1回目は見積もりだけで終わるということも少なくありません。
その理由は、見積りにかなりの時間が掛かるからです。私たちは遺品の買取を行う際に、一つでも多くの商品を買取れるよう、部屋の隅々まで確認を行います。買取対象の遺品を探し出すだけでも平均3時間、長い場合は6時間も掛かったりします。
また、依頼者も見積り時には立ち会うことが多いため、依頼者の時間的な理由で、査定までできないということもあります。
そういった理由から、見積りと買取の日程が異なることがあります。
では、この遺品買取の流れを踏まえて、どのような悪質業者がいるのでしょうか?
買取業者が見積った遺品を勝手に持って行く処分業者
悪質な処分業者の特徴として、「遺品処分の費用が高い」や「追加費用の要求をしてくる」など様々な形があります。
その中で、私が特に質が悪いと思う業者は、遺品買取業者が買取対象としていた遺品を、勝手に持って行ってしまう処分業者です。
先ほど遺品買取の流れで、見積りと買取は別の日になることが多いことを説明しました。
この見積り日と買取日の間に、遺品処分業者が作業をしてしまうと、勝手に持って行かれるということが起きてしまいます。
少し不思議に思うかもしれませんが、以下のような条件が当てはまる時に、遺品処分業者が先に作業するケースが多いです。
・遺品買取業者との日程が合わず、買取日までかなり時間が空いてしまう
・遺品処分業者とは日程が合い、すぐにでも来てもらえる
・依頼者が、早く作業をやってもらえるならどちらが先でも構わないと思っている
そして、依頼した遺品処分業者が悪い業者だった場合には、買取対象の遺品を勝手に持って行ってしまうということが起こってしまうのです。
事実このような業者が存在し、私も何度か経験したことがあります。
実例:遺品の一部を遺品処分業者に持って行かれた
ある依頼者(以降、Mさん)から、買取依頼があり、私は買取業者と共に伺いました。1回目の訪問では、Mさんの時間的都合もあり、見積りだけで終わりました。後日、Mさんから合意も得られたので買取に伺うと、見積り時にあったはずの遺品の一部が無くなっていました。どうやらMさんが言うには、前日から作業していた遺品処分業者が間違って捨ててしまったとのことでした。(処分業者はMさんが依頼した業者です)
そのため、私たちは残っている遺品のみで再度見積りを行うことにしました。
しかし、買取作業を行っている途中で、処分業者が間違って遺品を捨てたのではなく、持っていた形跡があることに気が付きました。
(詳しく書くと長文になってしまうので、端的に説明すると、見積り時に確認した、遺品のあった場所と周りの状況から、処分されて無くなったのではなく、明らかにそれだけを持って行かれたという無くなり方だったので、おかしいと感じました)
しかし、形跡があるだけで、確固たる証拠はなかったため、その場はどうすることもできず、見積り時よりも買取金額が安くなる形で終わってしまいました。
このように、買取業者が見積った遺品を勝手に持って行く悪質な行為をしている業者がいるのは事実です。では、どうすればいいのでしょうか?
対策:遺品整理費用を安くする2つのコツを実施すること
こういった悪質な遺品処分業者への対策は、前回の記事でも説明した「遺品整理を安くする2つのコツ」を実施することが効果的です。
その2つのコツとは、上記でも説明したように、
1:遺品整理を依頼する場合は、遺品買取と遺品処分の業者を分ける
2:遺品買取業者に先に来てもらい、買取が終わってから処分業者に来てもらう
これが単純で効果的な対策ですが、実施できていない依頼者が多くいるのが実情です。
私は、過去に悪質な遺品整理業者に遺品を持って行かれた時に、依頼者への申し訳ない気持ちと悪質業者への強い憤りを感じました。
この記事を一人でも多くの人に読んでもらい、被害を少しでも減らしたいと考えています。上記の2つのポイントを押さえるだけでも、かなり効果的です。
遺品整理を考えている方は、ぜひ実践してみてください。
終わりに
ワンストップ相続では、遺品整理でお困りの方にも対応できるよう、処分業者だけでなく買取業者とも提携しています。
・引っ越す都合で、商品を捨てなければならない
・遺品整理で、不要な商品を処分したい
・自分たちだけでは、処分できないので、業者に依頼したい
上記のようなことでお困りの方は、是非一度お問合せ下さい。
【執筆者情報】
石川 斉(いしかわ ひとし)
ワンストップ相続における広報を担当
様々な相続相談や遺品整理の現場を見てきた経験から、相続対策の重要性を伝え、一つでも多くの相続問題を解決するために活動中
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